AZinc. AZinc.

Fashion

2023-24 SPRING/SUMMER PARIS COLLECTION
"A&Z"

ANREALAGE SPRING/SUMMER 2023-24 COLLECTION “ A&Z ”

2003年のブランド創設以来、AからZへ、現実から非現実へ、天から地へ、そして宇宙から地球へと循環するアンリアレイジのDNAの基盤となっているのは、対極の世界を探求することで、遠く離れた二つの世界をつなぐことです。 2023年春夏シーズンは、ブランド設立20周年を記念する節目のコレクションであることと、Covid-19によるパンデミックから2年半ぶりのパリでのフィジカルショーであることを踏まえ、アンリアレイジがブランド初期から20年続けてきたパッチワークのハンドクラフトガーメントを展開します。ショーはパリ現地で見るショー形式と映像でみるデジタルショー形式の2章構成で、デジタルショーを通じてコレクションが完結します。 【フィジカルとデジタルの融合】 9月27日に開催されるフィジカルランウェイショーでは、15体のパッチワークルックが披露され、続いて5体の裏返しのブラックパッチワークルックが披露されます。その後後半では、ショーの前半と同じ15体のルックがリバーシブルとなり、パッチワークの継ぎ目が露出された裏返しのルックが披露されます。パッチワークの裏に潜む無数の縫い目は、ハンドクラフトで紡がれた時間を可視化しています。 映像でみるデジタルショー形式では、フィジカルショーの異なる時間軸が縫い合わされて、パラレルワールドを展開します。それぞれのパッチワークルックは、裏返しの分身とペアになり、同じモデル二人が並んで同時にランウェイを歩きます。一人は表の服、一人は裏返しの服を着て、二人が同時に世界に存在します。デジタルフィールドで、表と裏、リアルとクローン、フィジカルとデジタル、AとZに象徴される対概念が共存します。このデジタルショー映像は、ショー後、29日にParis Fashion WeekのウェブサイトとアンリアレイジのYouTubeチャンネルで公開されます。 【クラフトへの頌歌】 アンリアレイジのシグネチャーであるパッチワークへの回帰となるコレクション。パッチワークは、異なる二枚の布を一枚に縫い繋ぐことからはじまります。AとZを繋ぐように、異なる二枚の布同士を、色の境界、質感の境界を超えて、何度も縫い繋ぐことで、ルックが出来上がります。1つのルックに使われているテキスタイルの種類は、多いもので200種類、主にデッドストック生地を特徴とし、1体のルックは2000パーツから最大4,000パーツによってつくられます。 リバーシブルのパッチワークルックは、表裏で視覚の違いとテクスチャーの違いを生み出します。加工されたヴィンテージのデニムが縫い合わされた単色のルックからはじまり、無数のマルチカラーの断片がパターン化されたものへと進化します。ヴィンテージアメリカンパッチワークを想起させるようなクラシックなリバティプリントからスーツ地の硬質なウールギャバや繊細なレースまで。あらゆる種類の生地を使用して、小さな切手サイズの三角形や四角形に愛情を込めて手作業で縫い合わせることで、質感と色が混ざり合う万華鏡のような柄をつくります。 女性のための日常着は、丹念な手作業によって変化します。彫刻的なボリュームと細長いフォルムの対比、バルーンスリーブとたっぷりとしたフリルの柔軟な印象とシフト-ドレスの硬質な印象の対比、複雑なテクスチャーはロングコートやパンツなどのテーラードルックに深みを与えます。足元はパッチワークのアンクルブーツとジャーマントレーナータイプのスニーカー。スニーカーは、シューリメイクブランドRecoutureとのコラボレーションによるもので、フローラルプリントやレザー、さまざまな色を組み合わせています。 【「内」と「外」、二つの世界の音】 ショーの観客は、NTT独自のPSZ技術を活用し、NTTソノリティが開発した耳を塞がないイヤホンを装着します。PSZはPersonalized SoundZone(パーソナライズドサウンドゾーン)の略。同技術では、ドライバー(音の出口)から一定距離にある、耳周辺の極小さな特定エリアに限定して音を再生し、ある音波(正相)に対して逆相の音波を当てることで音波同士が打ち消し合う作用を活かすことで、その音が漏れない環境を実現します。 アンリアレイジの信念と精神に忠実であり続けること。神は細部に宿る。